じんじんの舞台剣淵町で、窪島先生の講演を聞くツアー 2013年9月1日〜2日 その2
じんじんの舞台剣淵町で、窪島先生の講演を聞くツアー
2013年9月1日〜2日
やたら長いツアーのタイトル、
何だかよくわからないけど、
キーワードの「じんじん」「剣淵町」「窪島先生」と聞けば行くしかない!
窪島先生は、前日に札幌ユネスコ協会65周年でも記念講演をしてくださったばかり。
お疲れのところ、ツアーバスにご同行くださる。
日曜の朝9時、小雨降る札幌をあとに、一路剣淵町へ。
それからの1泊2日は今もって架空の町に旅してきたような気がする。
映画の中でイメージしていた剣淵町はとても素敵だったが、
本物の剣淵町は実はもっと本物だった。
優良な農業のまち剣淵町だが、この町は「絵本の館」を中心に
大人たちが日本中の子どもたちのために楽しそうに夢を語る。
木のぬくもりいっぱいの建物に驚くほどの蔵書の数。
私が子どもで、もっと小さかったらどんなにワクワクしたことかと思える空間。
そこでは町の人たちが、手が空いたら子どもたちに
読み聞かせボランティアをするという。
「この町のお父さんたちは、スナックでカラオケを歌うかわりに、
好きな絵本を持ち寄り読み聞かせを披露するんです」という。恐れ入った!
絵本の館で窪島先生が、自身がお描きになった絵本の原画展と講演をされた。
絵本の館と窪島先生のつながりは、剣淵町に嫁いだ一人の女性が縁となるが、
この話は長くなるので割愛。とにかく、先生の講演は掛け値なしの真実に満ちていた。
前日の講演でも思っていたのだが、生身の人間がやむにやまれぬ思いの先に立ちのぼるのは、
理念とか正義とか、そんなものを超えた人間賛歌かもしれないと感じた。
その日の夜は、町の方々と、窪島先生を囲んでの宴となった。
もちろん‟お父さん„たちの読み聞かせ付きだったことは言うまでもない。
中 村 康 江